本邦ODAに関わる開発コンサルタントとして、統計学の知見を必要とする機会があります。67歳にして初めての受検で、お盆過ぎから準備を始め、統計調査士(評価A)・専門統計調査士(評価S)に合格しました。使用した参考図書は次の三点です。
① 社会調査の実際-統計調査の方法とデータの分析-第12版(学文社)
② 統計学の時間(統計WEBhttps://bellcurve.jp/statistics/course/)
③ 統計調査士・専門統計調査士公式問題集 2015~2017年(実務教育出版)
まず①は統計調査のバイブルとして版を重ねてきたもので、「I. 社会調査とは」から「VII. 集計」までを繰り返し読み込むことをお薦めします。ただし「VIII. データ分析(1)」以降は、そこに書かれている程度以上の予備知識がないと消化しづらいので、最初から②に集中する方が良いでしょう。
統計学の素養の有無に拘わらず、②は非常に優れた教材です。全体で30章ほどからなり、ステップを踏んでの説明は丁寧かつ明快で、章末に置かれた練習問題は具体的な事例を取り扱っていて理解の確認に役立ちます。いくつかの章は専門統計調査士の試験範囲を超えていますが、1章ごとにダウンロードして着実にこなしていけば、データ分析に関しては十分な知識が醸成されます。
最後は③で総仕上げです。上記①②を学習することで、すでに合格レベルには到達していますから、知識の隙間を埋める目的で活用するのが良いでしょう。問題のすぐ下に正解の数字が見えてしまうのが気になり、直径5ミリほどのカラーシールを貼って数字を隠しました。解答の説明は各問題の下に置かれています。試験直前の追い込み時には、正解の根拠をすぐに確認できるメリットを実感しました。