受けたきっかけから。ビジネス書籍で流行っていた”統計学が最強の学問である”を読み,物足りなかったので,本格的に勉強しようと思いました。どうせなら資格でもないのかと検索したら見つかったので,何も考えず1級の受験を決意。その時点で残り3か月弱。数学は得意でしたが,統計については道具としてたまに使う程度で,本格的に勉強したことはありませんでした。3か月足らずで,仕事と両立して大学レベルの数学がマスターできるか不安でしたが,何とかなりました。
続いて勉強方法。大学レベルの抽象的な数学が出てきますので,実務で必要という方以外は,数学が得意でないと厳しいと思います。公式参考書はエッセンスが浅く広く書かれていますので,そこまで数式は書いてありませんが,解答の裏には高度な数学が使われています。参考書は,1級公式参考書の他に,統計解析入門,確率統計演習,多変量解析入門等を使用しました。統計は考え方に慣れるまで非常に分かりにくいので,最初はざっと読み流し,2回目で熟読,それでも分からないところはノートにまとめて,何度も読み直しました。
最後に所感。ビッグデータ時代といわれ,最近だんだんと活用事例がでてくるようになりました。データ分析において,これまではいかにして質の高いデータを取得するかがポイントでした。しかし,ビッグデータ時代はとにかく全てのデータを取得しますので,データの質ではなくその分析方法でいかに有益な情報を導きだすかがビジネスの成功の鍵になります。そこで,必要なのは,もちろん統計学です。さらに言えば,小手先の計算だけではなく,原理を理解し自分で応用して使いこなすレベルの統計学が必要です。その一つの指針としてこの統計検定1級は非常に役立つものだと考えています。まだ始まって間もない検定ですが,これからこの検定が,ビジネス界の一つの指針となればと思っております。