中高の時から多数のデータを整理・分析して検証や予測に使う,という統計手法自体には漠然とした興味を持っていましたが,大学1年の夏冬に開講されていた授業で統計学という学問に初めて出会いました。多数のデータの中に相関や類似性という秩序を見出し,新たな現象を予測するその学問は,私自身が専攻している物理や数学といった学問に限らず,生物の分類(系統分類学)にも応用されているという話を聞き,比較的自然な体系で構成され応用範囲も広い統計学に魅力を感じました。
その中で,大学3年の秋頃に友人から統計検定があるという話を聞き,検定の勉強を通じて統計学の知識や技法を再確認し,さらに深く学ぶことができるだろうと受験を決断しました。1級の勉強は予想以上に量が多く,日本統計学会出版の公式参考書,裳華房の「数理統計学」(稲垣)を検定前の1ヶ月弱は時間を作って読み,問題を解くようにしていました。
当日の試験問題は,昨年度のものに比べて基本的な出題が多い印象ではありましたが,統計数理・統計応用ともよく練られた問題だという印象を受けました。
今後も研究や実験など様々な場面で統計学のお世話になると思いますが,今回の勉強の経験を活かしてデータ解析に取り組んでいきたいと思います。