私は情報システム部門に所属しており普段は社内システムの企画・推進を行っています。昨今のデータ分析・活用の重要度の高まりから当社でも統計検定は自己研鑽の一環として推奨されており、また私は大学時代に数学が専攻だったこともあり統計検定に興味を持ち受験しました。
　試験対策としては「統計学実践ワークブック」が主体でしたが、背景知識として求められる微積分や線形代数は学生時代の参考書やWebサイトで調べて勉強していました。特に線形代数は、行列や固有値・固有ベクトルの計算ができるだけではなく、幾何的な意味まで自分で説明できるよう勉強しておくと一層理解が深まると思います。本に書いてあることを理解できないからと丸暗記するのではなく、自ら図を描いて意味を考えたり試行錯誤してみる姿勢が本質を理解するためには大事です。計算はコンピュータで代用できますが、背景知識やイメージを具体的に説明できることは後進となるDX人材育成のためも有効かと思います。与えられた問題を解くために立式して計算する、というだけではなく、幾何的な意味も含めた豊かなイメージを持てるように納得いくまで調べることをオススメします。
　現在どの企業でもDX推進による業務改革は大きなテーマであり、DX人材の活躍の場が今後より一層増えていくと考えています。そのため、合格を目的とした勉強だけではなく（合格することも大事ですが）、本質的な理解に重きを置いた学習が将来的な価値につながると思います。