これから統計検定2級を受ける方へ、合格するために必要なものは何か?大事なのは過去問です。「いやいやまだテキストが理解できていないし、最後まで読み終わってすらいないし。それに同じ問題は出ないでしょ。」そんな声が聞こえてきそうです。それでもあえて言います。大事なのは過去問です。とにかく自分の力で解いてみるということによって得られるものがあります。
2級の問題には、かなりの割合で記述統計が含まれます(記述統計の理解が不十分であれば先に3級の範囲をカバーする必要があります)。例えば記述統計は分かっているとして、現段階で持っている知識や技能で、35問ないし36問のうち、どれだけ正解でき、どれだけ上積みすれば合格できるのか?ちょっと頑張れば正解できそうな問題がどの分野でどれくらい出題されるのか?(逆に)チョットやそっとではできそうにない難問がどれくらいあるのか?など、様々な情報が過去問を解くことで得られます。正解すれば解き方の練習になり、不正解なら弱点を見つけることができます。どの分野でどれだけ頑張れば目標点に到達できるかわかります。これらは、その人それぞれのオリジナル情報です。過去問は単なる練習問題ではないのです。
過去問を解いたら、解答・解説を見て、自分なりに解き方を考えます。それを助けるためにテキスト(公式である必要はない。網羅性よりも分かり易さ優先で選ぶ。)をメリハリをつけて参照し、理解を深めます。そして、あらためて過去問を解いてみます。つまり、テキストと過去問のサイクルの起点には、テキストではなく過去問を置くのです。これが得点力強化の近道です。
また、統計学にはいくつかの公式が登場します。これらを見て面食らうこともあるかもしれません。しかし、これらを証明せよ、などという問題は勿論、説明を求める問題も出題されません。求められるのは、これらを「道具」として使えるかどうかです。よって、なぜそのような公式になるのか解らなかったとしても、まずは数字を当てはめて問題を解いてみて下さい。
テキストを読んでいて挫折しそうな方、是非お試しを。