医師として知識をアップデートしていくためには医学論文を読む必要があり、多くの医学論文では結論を導くために統計解析が行われています。統計の知識がなくても論文の結論を知ることはできますが、果たしてその結論が妥当なのかを吟味するために統計の知識が必要となってきます。研究者として自ら医学論文を執筆する際にも統計学は必須です。また、日常診療においても検査値の解釈やあらゆる疾患の診断には、厳密な計算は行われないにせよ、統計学や確率が大きく絡んできます。そのため、予てより統計学に興味を持ってはいたのですが、勉強するにしてもどこから手を付けていいのか分からない状態でした(恥ずかしながら当時は「正規分布」や「分散」といった基本的な用語の意味も分かっていませんでした)。
そのような時に統計検定を知りました。統計検定2級の出題範囲はちょうど私が学びたいと思っていた部分とマッチし、資格取得という目標を持つことで勉強へのモチベーションを保ちやすくなると考え、統計検定の受験を決めました。試験までの約2ヶ月間、仕事から帰宅後に毎日1時間ほどの勉強を継続し、無事に合格することができました。さらに優秀成績賞まで頂くことができ、努力が報われた思いです。
もちろん、統計検定2級に合格しただけで医師として十分な知識が付いたとは思いません。今後はさらに勉強を進めて、統計学を「使いこなす」ことを目標に頑張りたいと思います。