仕事で経営環境分析やマーケティング・アンケート調査を行うようになり,統計を使う機会ができたため,勉強を兼ねて統計検定を受験しました。数学が大の苦手で統計検定2級は全く力及ばずでしたが,統計調査士は公的統計の知識を整理し身に着けるには大変よいと思いました。
私は,仕事での統計や数字の使い方は主に2つあると考えています。1つは数字によってより客観的な根拠を示すこと(実証的な使い方),もう1つは,数字からこれまでに気付かなかった課題を見つけること(仮説構築)です。
どちらの場合も,数字がとられた背景やその限界・範囲を理解していないと,説得力に欠けたり,もっともらしい数字で(意図せずとも)相手を騙したりすることにつながる可能性があります。
統計調査士の勉強を通して,統計調査の背景や実施方法・考え方を知ることは,そうしたことを避けるだけでなく,より柔軟な統計データの活用につながると感じました。
また,統計を実務で使わない人にとっても,統計の勉強をすることは,論理的思考を鍛えることにつながると思います。統計リテラシーを高めることは報道や外部からもたらされる,間違った(時には悪意のある)統計データの使い方に惑わされず,本質を見抜く力を身に着けることにつながるはずです。それはビジネスにおいて最も重要なスキルの1つと言えます。
統計の知識やスキルは使わなければ落ちていくものですし,常に変化するものなので,引き続き勉強に励みたいと思います。