私は普段,政治学を専攻しているため,統計学そのものに触れる機会は多くありません。しかしますます混迷を極める21世紀の社会において,あるべき政治を実行するためには,全数調査や標本調査に基づいた客観的なデータが必要不可欠です。統計の読み方を学ぶということは,データから正しく実勢を掴むということです。統計検定3級への受検を通して,データを大まかに掴むことができるようになったと思います。
大学での講義の一環で統計学を学び,その集大成として統計検定を受けました。講義のノートと野口和也・西郷浩著『基本統計学』を使って基礎を学び,受検直前期には過去問題をダウンロードして対策をしました。過去問題を解いて感じたことは,選択肢形式なので計算上の細かなミスの心配が少ない反面,解答時間が思っていたよりも短いことです。1つの問題に固執することなく,テキパキと解いていくことが重要であると思います。受検本番では対策をもとに,焦らず首尾よくマークシートを塗り,終了時刻まで目一杯見直しを行いました。結果として最優秀成績賞をいただけたことに,とても満足しています。
最近では新聞の世論調査などを見るときも,データの母集団や平均値の裏に隠された中央値などに注目をするようになりました。国会議員の資産公開などではデータの分散が大きいため,報道の「資産平均~万円」という数値と実勢の乖離が激しいことも,統計検定で培った知識で論理的に説明することができるようになりました。卒業してからも様々な統計としっかり向き合い,正しく実勢を掴める社会人として仕事に励みたいと考えています。