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合格者の声

2級

統計ソフトがブラックボックスになっては目の前のデータは理解できないと思い直し,一念発起しました
日高 啓介さん(岡山大学医学部医学科5年)

私が統計学に出会ったのは大学1年生の講義でした。グループ学習中心のゼミで,たまたま配属先が疫学・衛生学教室だったのです。疫学というのは統計学的手法を用いて人間の健康や疾病に関するデータを集めて研究し,治療や予防への応用を目指す学問です。高校時代に好きだった数学が出てくる唯一の時間だったことがきっかけで徐々に魅了されていきました。
後に実際の研究に関わる機会があり,自分の手で統計ソフトを動かすようになると勉強不足を痛感するようになりました。うわべだけの理解ではいけない,統計ソフトがブラックボックスになっては目の前のデータは理解できないと思い直し,一念発起しました。
CBT受験も始まったので悩みましたが,11月の受験科目である2級と統計調査士にチャレンジすることに。敵を知るためにそれぞれの過去問集を,参考書として2級対応の「統計学基礎」,そして東京大学出版会の「統計学」を利用しました。過去問を解いて参考書と照らし合わせる。どんな勉強であってもこれが基本です。
日々の実習の中でも,医学・医療には意外と統計学の出番があると感じています。ウィリアムオスラーは” Medicine is a science of uncertainty, and an art of probability.” という言葉を残していますし,EBMの実践のために論文を読む際には検定や研究デザイン,特にメタアナリシスの知識が必要となります。加えて臨床医の先生方は身体所見から検査前確率を上げるという繰り返しを無意識のうちにされていますが,これはベイズの定理の応用に他なりません(!)。もっと大きな話を持ち出すと,診療記録などのビッグデータの活用はこれからの医療のあり方を変えてしまう可能性を秘めています。
今回最優秀賞を頂き,今までの学習の成果が形となったことがとても嬉しいです。しかしこれをゴールとするつもりはありません。実用的かつ,物事の本質を違った角度から見つめることのできる統計学の勉強はこれからも続けていきます。目指すは1級!RSS/JSS!です!

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