私は製薬企業に勤め、新薬の研究開発に従事しています。これまで業務で有意差検定や推定を行っていましたが、その理論が分かっておらず、結果を鵜呑みにしていることに危機感を覚えていました。そんな折に、社内で統計学を勉強するサークルが発足したのでこれに参加し、本格的に勉強を始めました。サークルでは9人のメンバーが、ナビゲーター役の先輩の指導の下、統計学の基礎を勉強してきました。
勉強を始めて1年が経過した頃、理解度を確認するため、サークルのメンバーで統計検定2級に挑戦することになりました。いざ過去問を見て勉強を始めてみると、教科書を読んで理解した気になっていたことが多く、あまりに問題が解けないことに愕然としました。それからは基礎的な理論を再度勉強し、過去問を参考にデータを統計学的に処理し結論を導き出す方法を学びました。更に、先輩が中心となってサークル内で重要な点や分かりにくい点などを共有して勉強したことで、一層理解が深まりました。
皆で励まし合いながら勉強を継続した結果、サークルの受験者全員が合格することができました。今後はさらに発展的な内容について勉強を続けていき、将来は準1級、1級の合格を目指したいと思います。
今回統計検定を受験したことで、自分がきちんと理解していなかった点が分かり、統計の手法をどのように使うのかを知ることが出来ました。これは一人で教科書を使って勉強していた時にはわからなかったことで、統計検定を受験してよかったと思います。すでに統計学を学ばれている方にとって、現状の理解度を知ることができること、更に、合格を目指して勉強するモチベーションが上がることから、統計検定は非常によい機会になると思います。