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合格者の声

2級

得られた知見に科学として向き合うために
松嶋 聡さん(信州大学医学系研究科医学系専攻(内科学第三)・JA長野厚生連鹿教湯三才山リハビリテーションセンタ鹿教湯病院神経内科)

 私は現在,市中病院で1人の内科医として勤務しつつ,大学院で臨床研究も行っている身でありますが,学会などに参加する機会が増えてくるにつれ,研究成果の「統計学的な質」に注意を払うことが必要だと強く思います。
 臨床医学も科学の1分野であり,統計学は対象の観察から得られたデータとそこから生まれる知見を繋ぎ合わせる基礎的な科学の「文法」とも言えるということを鑑みると,理想を言えば全ての臨床家が科学者でもあるという自覚の下,最低限の「文法」を理解した上で真摯にデータに向き合い,適切な解析と解釈を行うことが求められると思います。
 現場では各種統計処理ソフトウェアも使用されていますが,結果として出てくる「p値の大小」にのみ注目し,そもそも解析手法が統計学的に妥当であるか否か,結果として統計学的に有意な差が得られたとして,一体観察対象の何に差異が得られたと言えるのか,そういった前提の理解に疑問符が付く場面を目撃するにつれ,何とも言えない脱力感が沸くこともあり,このままではいけないと強く思うようになりました。
 今回,統計検定と出会ったのは漠然と統計学関連の資料をWebで検索している中での偶然によるものでした。上記の通り日頃から業界での統計に対する扱いの粗さに疑問を抱いていた部分があり,まずは現在の能力を客観的に評価して頂く機会を作るべく受験を決意しました。幸いにも過分な評価を頂くことができ,嬉しく思います。過去問にも数回分取り組みましたが,私が受験した回も良問が多かったと思います。
 私自身も更なる研鑽の必要性を感じています。より系統的な知識と経験の積み上げを続け,次は1級合格となればと思います。本検定はどのような形であれデータに向き合い,それを科学として適切に捉える力をつけたいと思う全ての方に有意義なものであると思います。

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