厚生労働省の統計を扱う部署で民間出身者(期間に定めがある)として仕事をしています。前職もデータに関わる仕事でしたが、公的統計に関する知識は全くありませんでした。そのため、打ち合わせに参加しても「統計法ってなんだ?」「総務省への申請って、何で総務省が出てくるんだ?」という状態で、理解できないことが多かったです。
そこで、公的統計の基本知識を体系的に得ることを目的に統計調査士試験を受験し、今回合格することができました。
出題範囲表を見てみると、統計調査士試験は大きく3点「A. 統計の基本」「B. 公的統計調査の実務」「C. 統計の見方と利用」が範囲となっています。「A. 統計の基本」は統計の役割や統計法規が、「B. 公的統計調査の実務」は調査の仕組み、調査実務の手法、統計の公表が問われます。「C. 統計の見方と利用」は、主要な公的統計自体についてと、公的統計を用いた統計データの見方について問われます。
勉強には、立教大学社会情報教育研究センター『日本の公的統計・統計調査』、総務省政策統括官(統計基準担当)『統計実務基礎知識』、厚生労働統計協会『厚生統計テキストブック』を用いました。入手性が良いのは『日本の公的統計・統計調査』で、統計法や統計行政に詳しいのは『統計実務基礎知識』だと思います。『統計実務基礎知識』はシンフォニカ(公益財団法人統計情報研究開発センター)で購入できます。
公的統計に関する基本知識を体系的に得られる統計調査士試験は、初めて役所の統計部署で仕事をする方に向いた試験だと感じました。専門用語や考え方(の一部)が分かるようになると、業務が(少し)進めやすくなると思います。