私はデータサイエンス企業に所属しており、現在は某外資系金融機関で分析業務に従事しております。データの分析に当たっては、データと泥臭く向き合うことが最も重要であると日々感じておりますが、その先にある統計分析、モデル作成も意識した処理が必要であると実感しております。また、学生時代に経済学・計量経済学を用いた研究を行っておりましたが、新卒で入社した企業ではデータ分析と関りが無かったことから、統計知識の証明、復習も兼ねて統計検定準1級を受験いたしました。
受験対策に当たっては、基本的な統計学に加え、多変量解析、ベイズ統計、計量経済学など幅広く学びました。主に使用した参考書は以下となります。
① 統計学実践ワークブック(日本統計学会編)
② 多変量解析法入門(永田靖・棟近雅彦)
③ データ解析のための統計モデリング入門(久保拓弥)
④ 統計学入門(蓑谷千凰彦)
⑤ 計量経済学【第2版】(浅野皙・中村二郎)
基本的には①を中心に式展開、考え方まで丁寧に学んでノートにまとめ、問題もほぼ全て解けるようにしました。多変量解析については②で知識を補完し、③ではMCMCの考え方を学びました。④は数理統計学の入門書であり、①で見た数式を深堀したい場合等に参照しておりました。⑤は行列を用いた回帰分析、一般化最小二乗法などを学ぶことができます。
最後に、データサイエンスが普及しつつあるなかで、統計に関する知識の習得、確認を行う重要性も増してくると思っております。データ分析業務においてはビジネス力も重要であり日々変化もしておりますが、適切な手法の選択、統計指標の理解のためにも統計学の基礎知識の重要性は変わらないでしょう。引き続き精進して統計検定1級の合格、一人前のデータサイエンティストを目指したいと思います。