統計学に関して体系的に知識を確認することができる。応用面の広さも。…これ以上に面白いものはない!
私が高校生の頃は統計の内容が薄かったと思うのですが、平均値や中央値などの用語の定義や計算方法は知っていましたが、数学の中でも暗記が必要な分野だなという程度の印象しか抱いていませんでした。センター試験のときに出てくる一分野という感じでした。
大学では、回帰分析や仮説検定、数理統計、計量経済学などを学んでいくうちに、より実践的かつ理論的な内容に触れました。数式や内容自体は難しくなっていったんですが、実生活や実務に役に立っているんだな、と感じるようになりました。
高校生の頃は、平均値などはよく聞くので、役に立つんだろうなというざっくりした認識でした。大学に入ると、選挙の投票の話など、実際に使われている具体的な場面を多く知ることになり、本当に幅広く生活に根差しているんだな、という認識に変化していきました。
一昨年の大学3年生のときに2級を受け、昨年の10月に準1級、11月に1級と順に受けていきました。2級を受けたのは、統計を一通り学んだので、2級までの範囲を一旦確認しておこうと思ったからです。実は公認会計士を目指していて、その会計士試験の中に統計があって、その内容が2級にドンピシャであったということも大きかったです。元々なんとなく受けようかなと考えてはいたのですが、ゼミの先生から受験のチャンスをいただいたことが後押しとなりました。
統計学に関して体系的に知識を確認することができる資格の中で統計検定が最も有名であり、また信頼性も高いと考えたからです。
準1級を受験する過程でワークブックなどで得た知識が役立ちました。準1級合格後は、1級の合格に向けて、ひたすら過去問を解いていき、典型的な式変形であったりなどの考え方を確認していきました。留意したこととしては、1級が筆記試験であることを鑑みて、最後まで答えを出せるように意識していました。
1つ目は、実際に手を動かすことです。意外と式変形や積分計算などで詰まることもあるため、計算の訓練をしておくことは試験時に役立つかと思います。
2つ目は、ネットを活用することです。最近はたくさんの統計検定関係のサイトがあります。わからないことを検索するとパッとその解説が出てくることがあり、不明点の解消に役立ちます。
典型的な確率分布の平均値や分散などを求めることが意外と大変だったりしますが、それができるようになり、準1級まで培ってきた力が確認できてうれしかったです。
統計学の基礎という部分ですらまだまだ掴みきれていないという感覚がより一層強くなりました。それだけ統計学という学問の扱う範囲の広さには驚愕させられるばかりです。
現在の仕事に統計検定の内容が直接活かせるわけではないので、直接データ分析をすることはないものの、サンプリングや母集団というような言葉や「分析」という場面が出てきても怯まずに済んでいます。
まさか自分が受賞するとは思ってもいませんでしたが、努力を評価していただけたことは素直にうれしかったです。栄誉ある賞をいただき、誠に光栄です。
まだまだ統計が活用されている広い分野があるので、機械学習といったような応用分野に手を広げるとともに、機会があれば実務経験なども積んでみたいと思っています。
役に立つかどうかはその人の置かれている立場などによっても変わるかと思います。しかし、1級に関して言えば、勉強していてこれ以上に面白いものは他に類を見ないと思いますので、知的好奇心を満たすことも含めて、受けて後悔することが少ないということに間違いないと思います。